愛知県警パトカー乗務員がトラックに向けて発砲【中日新聞】

2012年09月20日 16:05

 20日午前4時5分ごろ、愛知県小牧市小牧4の路上で、県警自動車警ら隊のパトカーが職務質問しようとしたトラックに体当たりを繰り返され、男性巡査部長(40)がトラックに向かって拳銃1発を発砲した。銃弾はトラック前部に命中。トラックはそのまま西方へ走り去った。パトカーは前部が大破し、右後輪がパンクして走行不能になった。小牧署は公務執行妨害の疑いで捜査している。

 小牧署によると、同日午前3時55分ごろ、名鉄小牧原駅近くの工事現場で明かりをつけずに荷物を積み込んでいる不審なトラックがあると通行人から110番があった。

 自動車警ら隊のパトカーが付近を捜索したところ、工事現場から約1・5キロ南の路上で手配中のトラックを発見。すぐに見失ったが、近くを走っていた同じタイプの別のトラックが、パトカーを見て信号無視を繰り返したため、追跡した。

 トラックは信号付近で止まり、後ろに停止したパトカーにバックして体当たりした。巡査部長が助手席から降りて職務質問しようとしたところ、再びバックしてパトカーごと約20メートル押し返し、続いて巡査部長に向かって前進してきたため、巡査部長は「撃つぞ」と2回警告して発砲した。

 2台のトラックは事件直前に現場付近の会社駐車場から盗まれたと分かり、パトカーに衝突したトラックには2人が乗っていた。

 拳銃使用について、坂野哲自動車警ら隊副隊長は「事実関係は調査中だが、現時点で適正使用と判断している」とコメントした。